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2018/2/16
豚肉の味わい方
豚肉会議/おいしい豚肉とは?

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豚博士の桑原さんと豚肉会議を開催。
豚肉の等級やおいしさについていろいろ教えてもらいました。

●豚肉の等級について
牛肉にはA5ランク、A4ランクなどの等級があるのはご存知でしょう。
でも豚肉の等級ってあまり聞いたことがありませんよね。
豚肉は、極上(0.01%)、上(30%)、中、並、等外という
5段階でランク付けされるのだそうです。
牛肉より随分、ざっくりしている印象を受けます。

豚肉の格付けの基準としては、
①枝肉の重量
②背脂肪の厚さ
③外観(均称、肉付き、脂肪付着、仕上げ)
④肉質(締まりときめ、肉の色沢、脂肪の色沢と質、脂肪の沈着)
があります。
そして、①~④それぞれが5段階で評価され、
その中で一番低いランクがその肉の格付けになります。

つまり、4つが極上でも、ひとつでも上の評価があれば、
その肉全体が上という格付けになるのだそうです。
そのため、同じ「上」でもカットすると中身が違い、
上だからすべておいしいとは限らない。
逆に中、並の方が品質の良い脂が多ければ、
おいしかったりするのだとか。

●おいしい豚肉とは?
豚肉の味というのは、品種、育て方、飼料、部位の味わいがあります。
さらに、輸送条件、屠畜条件、肉店による保存条件などが関わり、
味が変わってくるのだそうです。

<品種>
基本の原種は、
ランドレース(L)、大ヨークシャー(W)、デュロック(D)、バークシャー(B)、ハンプシャー(H)、中ヨークシャー(Y)の6種類。
日本の市場に出回っている豚肉の80%がLWD(ランドレース×大ヨークシャー×デュロック)で、世界的にもスタンダードな交配システム。

なので、世の中で流行語のように言われている三元豚は、
品種名ではなく通称語。
ちなみに桑原さんの個性的な特性を持った交配種のルイビ豚は、
LYB(ランドレース×ヨークシャー×バークシャー)
だからルイビ豚と名付けたそうです。

<育て方>
同じ品種の豚でも、短期間でコストをかけずに見た目が立派に育てた豚と(桑原さん曰くボディビルダーのような豚)、豚本来の個性を活かして自然に育てた豚では、脂の質などがぜんぜん違うそうです。

桑原さんの豚は、伝統的な個性を活かした育て方をしているため、
一般的な豚と比べて脂の旨味や柔らかさが優れているのだそう。
脂の旨味とは、甘味や口溶けのこと。
融点が低いと口中で溶けやすく、桑原さんの個性的銘柄豚の融点は
通常より5度以上低いのだとか。

通常、脂身は敬遠されがちですが、脂のおいしさを知ると、
「赤身だけじゃなく、脂身の付いたのが欲しい」と
レストランから言われたりするそうです。

<部位>
一般的に食べられるのが、モモやヒレ。
豚肉はもともとビタミンB1が多い食材ですが、
特に赤身の方が旨味成分やB1が多いとのこと。

でも、桑原さん的には、
よく動かしている腕肉が一番おいしいらしいのですが、
安定した量を取るのが難しく、
また高級食材ではないと思われているため、
市場へは出回らないのだとか。

展示会の試食などで腕肉を出すと、
「こんなにおいしい部位があるなんて!」と驚かれるそうです。
そう言われると、ぜひ食べてみたいものです。

●イベリコ豚と言ってもハーフだったりする
スペインのブランド豚肉イベリコ豚。
もともとは1ヘクタールに1頭という広さで、
ドングリを食べて育つため味が良いとされ、日本でも有名になりました。
しかし、ここにも交配で育成している豚があるそうです。

売っているイベリコ豚に「Bellotaベジョータ(どんぐり豚の意)」
と書いてあれば100%イベリコ豚ですが、
書いてなければ他の豚とのハーフで、日本に来るのは
大抵がハーフかそれ以下の品種の濃度が多いのだそうです。

●安いからといって悪い訳ではない
市場に出回っている豚肉は、
使い方により大きく3種類に分けられるそうです。
①汎用品…ハム、ソーセージなどの加工用に向いている肉。
低価格が求められる。
②生鮮品…スーパーなどで売っている規格が統一された
日常品としてのテーブルミート。さまざまな調理に向いている。
③嗜好品…個性的な味わいのある高品質な豚肉。
素材を活かし、塩コショウで焼くなどのシンプルな食べ方が一番。
桑原さんのルイビ豚やセレ豚は、この種類。
それぞれ、肉質に適した使い方、食べ方があり、
値段が安いからといって悪い訳ではないのです。

●おいしさを価値と認めるのが日本
海外では、赤身が多く脂の少ない、
捨てる部分が極力少ない肉が求められるそうです。
デンマークは世界一豚肉を食べる国で、
日本の4倍の消費量があるそうなのですが、
おいしさを追及すると価格で負けてしまうため、
コスト重視の生産が主流なのだとか。

しかも、欧米の肉食文化は、
ハム、ソーセージ等、加工品や保存食としての消費文化。
日本のように刺身や米など、
素材、食材を楽しむ生活が日常的に根付いている訳ではないため、
加工食品が主流というのもうなずけます。

味より効率重視の海外に対し、
おいしさを価値=価格として認めてくれるのが日本の特徴なのだとか。
素材に恵まれてきた日本の食文化ならではの価値観なんですね。

生活に欠かせないこんなに身近な豚肉なのに、何も知らなかったことに
ビックリ!これからもいろいろ勉強していきたいと思います。

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