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あなたの味わいがもっと深まる!

高級フレンチより美味しい?!味と記憶の関係2

おにぎり

誰しも、”もう一度食べたい味” や “忘れられない味”があると思います。
一般的に、”おふくろの味” と呼ばれるものも、そのひとつです。

おふくろの味だけでなく、例えば子供の頃によく食べたお菓子や、
汗だくになって部活動を頑張った後によく飲んだスポーツ飲料の味、
自分の子供が初めて焼いてくれたクッキーの味、
旅先で空腹の中、やっとみつけた食堂のおそばの味、などなど、
決してものすごくおいしいわけでもないのに、忘れられない、
もう一度食べたい!、そんな風に思う味があります。

上記の例に共通しているのは、
“プラスの記憶と結びついている味わい” ということです。

プラスの記憶や、作り手の優しい想いを感じられると、
受け取る側の感覚も変わってくるのです。

そう考えると、自分が相手に何かを作ったり、選んだりする時、
相手を喜ばせようとする気持ちは、相手の感覚をも左右する、
とても大切なことだとわかります。

高級志向一辺倒だったバブル景気を経て、
食の安全・安心への意識が、ここ10年ほど高まり続けている中、
生産者のこだわりや熱い想いが伝われば、不格好な野菜であっても
わざわざ取り寄せて購入する方が増えてきています。

毎日繰り返す “食事” の中、いろんな “おいしさ” の記憶を積み重ね、
大切な人とも共有できたら素敵ですね。

 

私の好きな苦味・苦手な苦味

私の好きな苦味・苦手な苦味

“苦味”は、本来、毒性を感じさせるものとして、
動物の本能的には避けられてきた味わいです。

しかし、豊富な食生活の中で生きる私たちにとっては、
欠かせない“嗜好性”のひとつでもあります。

私の場合、小さな頃から緑茶を飲んで育ったためか、
知り合いや職場の人と比べ、
緑茶の苦味に対する許容量が広いようです。

例えば同じ緑茶に対して、
Aさんが「このお茶、苦いねぇ。」と言っても、
私は「え?全然苦く感じないよ。」ということがよくあります。

しかし、コーヒーやビールに関しては、全く逆です。
ブラックコーヒーは苦くて飲めないため、
コーヒーを飲むときには、ミルクとお砂糖をたっぷり入れます。
ビールの場合、舌に刺さるような苦味が苦手です。
ただ、ホップの風味は好きなので、ほんの少しずつ口にしていたら、
軽めのビールなら少量は飲めるようになってきました。

食べ物の場合、さんまやいわしのはらわたの苦味は苦手ですが、
春の山菜(ふきのとう、たらの芽等)の苦味は大好きです。

このように、苦味ひとつとっても、さまざまな苦味の種類があり、
好みは分かれます。

そのため、お茶を淹れるお仕事の多い私は、
相手がどのくらいお茶に慣れているか
(=どのくらい渋味や苦味に慣れているか)
会話などの中から好みを探ります。

苦味は経験で “苦手から好き!” に変わる可能性を持つ味わい。

今は苦手でも、少しずつ慣らしていくことで、
好きな味わいが増えるかもしれません。

世界の味を変える!?UMAMI

おいしい、おいしくないの捉え方は人それぞれ。
その日の体調や環境によっても変わります。
そもそも味って何なのでしょう?

かつて味の基本は、
ドイツの心理学者ヘニングが提唱した
甘味、塩味、酸味、苦味の
4つが基本とされていました。

もっと以前には辛味、渋味、刺激味、無味、
脂身味、アルカリ味、金属味、電気の味(!)
などがあったらしいのですが、
温覚や触覚などが除かれ
基本の味覚として整理されたようです。

そこに1908年、
日本で旨味成分であるグルタミン酸が発見され、
従来の四味では説明できなかったため、
日本では旨味が加えられて
「五味」が基本とされました。

旨味が世界に認知されるようになったのは
最近のこと。それまで海外にも
旨味を活かした調理はありましたが、
複合的な要素で生まれる味とされ、
旨味という概念がなかったのです。

1985年に開催された
第1回うま味国際シンポジウムを機に
「UMAMI」という表記が誕生したそうで、
今では世界共通語になりつつあります。

イギリス人の友人が
「日本のマヨネーズは世界一おいしい!」と言って
来る度に買い込んで行きます。
おそらく海外のものより旨味成分が強く、
日本好きで何度も来日しているうちに、
旨味のおいしさに目覚めたのでしょう。

さらに彼女は、「日本のフレンチや
イタリアンといった洋食がおいしい!」と大好物。
ロンドンにもおいしいお店はあっても高価らしく、
5000~6000円のランチで
これだけおいしい食事はないと断言します。

良い素材を使う、仕入れに工夫をするなど
さまざまな企業努力はあるでしょうが、
これも旨味の使い方が
活かされているのではないでしょうか。

海外でも日本の出汁を使いUMAMIを活かした
料理を提供するシェフが増えているようです。
このUMAMIが活用されるようになれば、もっと
世界のおいしさの幅が広がるかもしれませんね。