ツヤツヤ光沢のある赤い実は宝石のよう。
直径10cm、ずしりと重く、
1個はとても食べきれないくらいの大玉。
タテ半分に切ってガブリと噛み付けば、
引き締まった皮と果肉がシャキっとした歯ごたえ。
果汁が溢れて爽やかな酸味と甘味がほとばしります。
りんごというと青森県や長野県が有名ですが、
岩手県もそれに次ぐ産地。
こちらは岩手県北上市の更木という地区にある
千田果樹園さんのりんご「ふじ」です。
ふじは色、形、大きさ、味とバランスが取れていて
日持ちもするので、どこのりんご産地でも
生産量の多い、1番ポピュラーな品種だそうです。
北上川を挟んだ東西にりんご畑があり、
その中でも昔から更木地区のある
東側の味がいいと言われているとのこと。
「北上川が氾濫することで
土地が肥えているからですか?」と聞くと、
りんごにとって
肥沃過ぎる土地は逆に良くないのだとか。
りんごの栽培には
寒暖差と水はけの良さが必要だそうで、
そういった条件が整っているのでしょう。
東西を食べ比べたことがないのでなんとも言えませんが
岩手県江差市のブランドりんご
「江差りんご」も、北上川の東側です。
昭和30年代にバナナの輸入が自由化し
消費量が増えたことでりんごの価格が暴落。
昔はどこの家でもりんごを育てていたけれど、
今は更木地区でりんご園をやっているのは
千田果樹園さんを含め3人。
剪定、摘花、摘果、病気の予防など、
収穫間際まで手をかける1年がかりの作業。
千田さんも農協に勤めながら
お父さんが育ててきた果樹園を守っていますが、
お父さんが亡くなった時に少し減らし、
今は11月~12月出荷の贈り物用をメインに、
大事に育てた中から形、色、大きさ、味の
選りすぐりを200箱ぐらい出荷されているそうです。
千田さんオススメの食べ方は、やはり
「かぶりつくのが一番!」とのこと。
濃厚なジュースも贅沢な味わいです。
クリスマスツリーの起源は
ゲルマン民族の冬至祭とされ、
ツリーにはりんごが飾られていたそうです。
冬の大地からの贈り物ですね。メリークリスマス☆
中は、金色の蜜がたっぷり
このりんごを使ったレシピはこちら。
(MIKI)