2018/2/23味について(私の味覚)私の好きな苦味・苦手な苦味
“苦味”は、本来、毒性を感じさせるものとして、
動物の本能的には避けられてきた味わいです。
しかし、豊富な食生活の中で生きる私たちにとっては、
欠かせない“嗜好性”のひとつでもあります。
私の場合、小さな頃から緑茶を飲んで育ったためか、
知り合いや職場の人と比べ、
緑茶の苦味に対する許容量が広いようです。
例えば同じ緑茶に対して、
Aさんが「このお茶、苦いねぇ。」と言っても、
私は「え?全然苦く感じないよ。」ということがよくあります。
しかし、コーヒーやビールに関しては、全く逆です。
ブラックコーヒーは苦くて飲めないため、
コーヒーを飲むときには、ミルクとお砂糖をたっぷり入れます。
ビールの場合、舌に刺さるような苦味が苦手です。
ただ、ホップの風味は好きなので、ほんの少しずつ口にしていたら、
軽めのビールなら少量は飲めるようになってきました。
食べ物の場合、さんまやいわしのはらわたの苦味は苦手ですが、
春の山菜(ふきのとう、たらの芽等)の苦味は大好きです。
このように、苦味ひとつとっても、さまざまな苦味の種類があり、
好みは分かれます。
そのため、お茶を淹れるお仕事の多い私は、
相手がどのくらいお茶に慣れているか
(=どのくらい渋味や苦味に慣れているか)
会話などの中から好みを探ります。
苦味は経験で “苦手から好き!” に変わる可能性を持つ味わい。
今は苦手でも、少しずつ慣らしていくことで、
好きな味わいが増えるかもしれません。