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あなたの味わいがもっと深まる!

畑のベビーラッシュ

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天に向かって小さい両手を精一杯広げているような野菜の赤ちゃんたち。
陽気が良くなる今の季節、あちこちの動物園などで
ベビーラッシュの話題を耳にしますが、
畑も野菜の赤ちゃんたちがすくすく育っています。

こちらは、岩手県北上市で無化学肥料、無農薬で
固定種・在来種の野菜作りに取り組むヤサイノイトウさんの畑。
種から育てて1カ月強、最初に芽が出てきた状態。
これを畑に植え替えます。

植え替えたら、基本的に間引きもしないし、水もやらないのだそうです。
「水もやらないの!?」とびっくりしますが、
雨は、小雨でもホースで水を撒くより何十倍もの水量があり、
土の表面が乾いていても中が湿っているため、
根が伸びてくれれば枯れないのだそうです。

大事なのは、根が伸びる前にちゃんと水分があること。
だから植え替えは、雨が降る前、もしくは
雨が振っている最中に行うのだとか。
この時も植え替えた後に予定通り雨が振ってくれて
一安心したようです。まさに農業は自然と一体。

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植え替えを待つたくさんの野菜の赤ちゃんたち。
左列上から、
レーヌデグラースレタス、キャトルセゾン、サニーレタス、
リーフレタス、ロメインレタス、
中生成功甘藍(なかてせいこうかんらん…キャベツです)。

中列上から、
ルージュディヴァロメインレタス、コールラビビアンコ、
中生成功甘藍が少し育ったもの、フィルダークラウト、
レッドロシアンケール、カーボロネロ。

右列のぽやぽやしたのは、
コールラビパープルヴィエナとコールラビビアンコの
遅く蒔いたもの。

普段、何気なく「レタス」「キャベツ」と呼んでいる野菜にも、
みんなオシャレで立派な名前が付いています。

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こちらはスナップエンドウ。まわりにはクローバーがいっぱい。
クローバーもマメ科って知ってましたか?
だからよーく見ると少し似ています。

5/21は、二十四節季の中のひとつ「小満(しょうまん)」。
陽気が良くなり、すべての生き物がしだいに成長して
天地に満ち始める頃。
農業を営む人たちが「今のところは順調だ」と
満足したことから小満と呼ばれるようになったそうです。

野菜の赤ちゃんたちも元気に育ち、今年も
たくさんの人の元へおいしい感動が届きますように。

巻貝のような螺旋美!ロマネスコ

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「何これ?!」思わず二度見してしまいました。
八百屋さんの店頭に、巨大な緑のブーケがゴロゴロ。
よく見ると、最近オシャレ野菜として目にするようになったロマネスコ。

通常はこぶし大ぐらいの株で売られていますが、
ここでは直径30cmもの塊で売っていました。お化けロマネスコ。
この八百屋さんはいつも規格外?と思われる野菜を安く売っているお店。
育ち過ぎたのでしょうか?
でもこの大きさでなんと180円!はい、即買いしましたとも。

原産はイタリアともドイツとも言われているようですが、
日本で呼ばれているロマネスコという名前は、
イタリア語のBroccolo Romanescoから来ているもの。
90年代にフランスで大規模な栽培が始まり、流通が広がったのだとか。
日本でも全国的に生産しているそうですが、
まだ流通量はあまり多くないようです。

特徴はなんといっても不思議な形。
小さな蕾が巻貝のようにぐるぐると螺旋状になっていて芸術的な美しさ。
それが集まってひとつの株となり、
さらに株が集まってひとつのブーケ状の塊になっています。

株の付き方も、ブロッコリーのように1本の芯から枝が出るというより、
根元からぐるぐると茎が巻き込んで生えていて、
植物というよりちょっと海洋生物のような動物的な印象。
この塊で入手できたからこそ分かる幾何学美です。
部分の構造と全体の構造が同じ形になっている、こういう形状を
幾何学の世界では「フラクタル形状」と呼ぶのだそう。
なんとも神秘的なお野菜です。

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小さな螺旋状の蕾が集まって大きな螺旋状の株になっています

サッと茹でてかじると、味はブロッコリー、でも食感はカリフラワー。
コリコリした歯触りにほのかな甘味を感じます。
癖がなくて食べやすく、煮ても焼いても漬けてもOK。

ポトフにして煮込み過ぎてしまったのですが、
舌で噛み切れるぐらいホロホロと柔らかいのに形はしっかり残っていて、
小さなお子さんやお年寄りでも、形も味も楽しめそうです。
他にも、固めに茹でてサラダにしたり、チーズ焼きにしたり。
ロマネスコ1つで、いつもの食卓が華やかになりました。

ロマネスコのピクルスのレシピはこちら。

市販ドレッシングに漬けるだけ!ロマネスコのピクルス

「苦いはおいしい」を再発見!サボイキャベツ

先日、フリーマーケットを通ったら見慣れないキャベツが。
ちりめんキャベツと書いてあります。

この野菜が高い時期になんと一玉150円。
「芯ごと6当分とかにザクッと切って
おでんやポトフにするとおいしいですよ」と言われ
ちょうど手作りベーコンも買ったところだったので
ポトフにしようと購入してみました。

調べてみると、正式にはサボイキャベツと言うようです。
フランスのサボイ地方で作られてきたからサボイキャベツ。
まさにちりめんのように
全体に細かいシワが刻まれているのが特徴で
通常のキャベツよりやや小ぶりのかわいらしいサイズ。

ヨーロッパでは身近なキャベツで、
フレンチやイタリアンによく使われるそうで
ロールキャベツなどにするようです。

外側はエメラルドグリーンのような濃い緑色で、
内側の奥まで鮮やかな黄色。
どアップにして見ると、光に透ける葉脈が美しく、
異次元の洞窟のようです。

さっそく芯ごとポトフにしてみました。
舌で噛み切れるぐらいの柔らかさなのに
しっかり歯ごたえがあります。

日本のキャベツよりほろ苦い中にも、
野菜のダシであるベジブロスのような
旨味が感じられる大人な味。
「苦いはおいしい」を再発見した味わいでした。

輸入品の高価なものが多いらしく、
地元産でこの値段で味わえたのがラッキーです。

サボイキャベツと大根のポトフのレシピはこちら。

サボイキャベツと大根のポトフ

新黒水菜/ヤサイノイトウ

正式名称は「新黒水菜(しんくろみずな)」。
水菜と言いながら小松菜です。

もともと水菜も小松菜も最初の系統は同じで、
突然品種や土地によって変わっていったそうです。

小松菜は本来、折れやすい野菜で、
スーパーで売っている小松菜は出荷しやすいように
茎や筋を強くするため
チンゲンサイなどを掛け合わせて品種改良されたもの。

一方、この新黒水菜は、日本農林社さんが
本来の小松菜の個性を残すように選抜固定したもので、
一般市場には流通しないため「本来の小松菜は、
自分で種から育てないと食べられません」
と謳っているとのこと。

ですのでヤサイノイトウさんの新黒水菜も折れやすく、
折れた外側の葉を取り除いて出荷しているそうです。

黒みがかった濃い緑の葉。
旨みが濃く、味がしっかりしているので、
おひたしでも十分味わえます。

生でも甘みがしっかり出ていて、特に茎が甘いため、
野菜ジュースにもオススメです。

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固定種とは

ご存知の通り、植物は、種を蒔いて、花が咲いて、
実がなって、また種が取れます。
そして1つの花から何百と取れる種たちは、
基本全部違う性質を持っています。

どういうことかと言うと、
大きさや形だけでなく、寒さ、暑さ、雨、風、
乾燥に強い、弱いといろんな性質を持つことで、
どんな環境でもどれかが成長して確実に次の世代へ
種を残そうとする力が植物にはあります。

つまり種は1粒ずつ全部個性が違うのです。

この個性を見ながら、
「このカブはもっと甘味を強くしてこんな形にしよう」
など、種を取る人が意思を持って選抜していくのが
「選抜固定種」と言われる野菜です。

他の種と交配しないように
離れた場所で栽培しなくてはなりません。

また、例えば1年目に100粒撒いた種から
個性の違う100個のカブができ、
この中で気に入った1本を選んで
その100粒の種を2年目に撒き、
また新たにできた100個のカブから
今度は理想に近いカブが10個できたので、
そこからまた種を取って3年目に撒き、
今度は理想に近いカブが20本できたので…と
(確立は何とも言えませんが)
この繰り返しで選抜していくため
とても手間と労力がかかります。
その分、個性的な野菜が生まれます。

昔はどこの農家さんもやっていました。
だから同じ野菜でも、作る農家さんによって
味も形も個性があったのです。

一方、いま一般的にスーパーに並んでいるのは
「F1種」と呼ばれる種から育った野菜たち。

大きな種苗会社が、味も見た目も、
どの病気に強いかも、同じに育つよう交配させて
大量生産、大量販売できるようにした
いわばクローンに近いもの。

全国均一に流通させることで、
ある時期足りない地域に
他の地域から補充できるメリットがある反面、
異常気象などでは全滅しやすい性質を持っています。

このような標準的な「F1種」が生まれたことで、
昔ながらの種取りをしているものを
「固定種」と呼ぶようになりました。

手がかかり、JAが扱ってくれないため、
これを育てる農家さんは激減。
いまでは貴重な野菜と言えます。

ヤサイノイトウさんでは、
無化学肥料、無化学農薬で、
この固定種に特化した野菜を育てています。