猫の舌ブログ (miki)
猫のようにキラリと光る目、大きな耳、
鋭い舌で見つけた味のあるお話を紹介していきます。

個性を味わう!

2018/5/16
葉菜(野菜を味わう!)
畑のベビーラッシュ

fotoco,フートコ,ヤサイノイトウ

天に向かって小さい両手を精一杯広げているような野菜の赤ちゃんたち。
陽気が良くなる今の季節、あちこちの動物園などで
ベビーラッシュの話題を耳にしますが、
畑も野菜の赤ちゃんたちがすくすく育っています。

こちらは、岩手県北上市で無化学肥料、無農薬で
固定種・在来種の野菜作りに取り組むヤサイノイトウさんの畑。
種から育てて1カ月強、最初に芽が出てきた状態。
これを畑に植え替えます。

植え替えたら、基本的に間引きもしないし、水もやらないのだそうです。
「水もやらないの!?」とびっくりしますが、
雨は、小雨でもホースで水を撒くより何十倍もの水量があり、
土の表面が乾いていても中が湿っているため、
根が伸びてくれれば枯れないのだそうです。

大事なのは、根が伸びる前にちゃんと水分があること。
だから植え替えは、雨が降る前、もしくは
雨が振っている最中に行うのだとか。
この時も植え替えた後に予定通り雨が振ってくれて
一安心したようです。まさに農業は自然と一体。

fotoco,フートコ,ヤサイノイトウ

植え替えを待つたくさんの野菜の赤ちゃんたち。
左列上から、
レーヌデグラースレタス、キャトルセゾン、サニーレタス、
リーフレタス、ロメインレタス、
中生成功甘藍(なかてせいこうかんらん…キャベツです)。

中列上から、
ルージュディヴァロメインレタス、コールラビビアンコ、
中生成功甘藍が少し育ったもの、フィルダークラウト、
レッドロシアンケール、カーボロネロ。

右列のぽやぽやしたのは、
コールラビパープルヴィエナとコールラビビアンコの
遅く蒔いたもの。

普段、何気なく「レタス」「キャベツ」と呼んでいる野菜にも、
みんなオシャレで立派な名前が付いています。

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こちらはスナップエンドウ。まわりにはクローバーがいっぱい。
クローバーもマメ科って知ってましたか?
だからよーく見ると少し似ています。

5/21は、二十四節季の中のひとつ「小満(しょうまん)」。
陽気が良くなり、すべての生き物がしだいに成長して
天地に満ち始める頃。
農業を営む人たちが「今のところは順調だ」と
満足したことから小満と呼ばれるようになったそうです。

野菜の赤ちゃんたちも元気に育ち、今年も
たくさんの人の元へおいしい感動が届きますように。


2018/4/7
果菜(野菜を味わう!)
女将が開発した温泉美人トマト

fotoco,フートコ,野菜を味わう,温泉美人トマト.望月美佐

これは珊瑚玉ですか?というほど艶やかなブライトレッド。
塩分を含む温泉水で育ったから海の記憶を持っているのでしょうか。
そう、これは焼津市の温泉旅館「蓬来荘」4代目女将 望月美佐さんが
開発したその名も「温泉美人トマト」です。
塩分を含んだ温泉水で育てるため、ミネラルが豊富。
女性に食べてほしい、体の中からキレイにしたいという
想いを込めて名づけました。

開発のきっかけは、3.11東日本大震災。
被災地で起きていることが他人事と思えず、温泉の新しい活用方法を
模索したのが始まりです。とは言え、農業はまったくの素人。
次々と立ちはだかる「前例がない」という高い壁を乗り越え、
構想から6年、2017年に出荷を始めました。
(詳細はBiz FOREST推進協議会 望月美佐プロフィール参照)

当初、無理だと言われた温泉水の農業活用ですが、
静岡大学農学部の協力を得ることで実現。同学で行っているのは
ポットを使ったDトレイシステムという養液栽培方法。
土だと根が広がりピンポイントで温泉水を与えるのが難しいのに対し、
ポットなら狙った所に供給でき、水分の管理もしやすくなります。
この方法で何種類かのトマトを試作し、比較的育てやすく、
高品質のデータがとれたフルティカと桃太郎ヨークの2種類を
温泉トマトの原種に決定したそうです。

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Dトレイシステムによる養液栽培

高糖度のトマトは皮が硬いと聞いていましたが、
一粒かじってみるとそれほどでもなくプツリと弾力のある歯ごたえ。
トマト本来の青い香りが強い生命力を感じます。
そして広がる甘味と旨味の濃厚な味。
それもそのはず通常のトマトの糖度が4度ぐらいなのに対し、
温泉美人トマトは6~10度。

でも、トマトは甘いだけで酸味が少ないと味がぼやけてしまうらしく、
フルティカも元はそういう系のトマトらしいのですが、
温泉水の効果で酸味が加わり、濃厚な味わいになるのだそう。
水を絞り、温泉水を与えるという
過酷な環境に耐えたトマトだから力強い味になるんですね。
年配の方からは、昔食べた濃いトマトの味がすると言われるそうです。

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これは中玉のフルティカを元にした「温泉美人トマト」

食べ方は何といっても生が一番ですが、
少し柔らかくなったらソースやジャムもオススメ。
温泉水に塩分が混じっているためトマト自体に味があり、
コンソメや塩コショウの味付けがいりません。
水も加えず、トマトだけを弱火にかけて煮れば
トマトからジュースが出て、剥がれた皮を取り除けば
それだけで濃厚なソースやジャムになります。

温泉美人トマトが買えるのは、静岡県下のスーパー田子重さんと、
浜松コストコの横にある週末みやたけマルシェさん。
または直接、蓬来荘へご連絡くださいとのこと。
現在、ネットショップの準備を進めているそうです。

温泉美人トマトを使ったスープレシピはこちらです。

焼きトマトのコロコロスープ


2018/3/19
葉菜(野菜を味わう!)
巻貝のような螺旋美!ロマネスコ

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「何これ?!」思わず二度見してしまいました。
八百屋さんの店頭に、巨大な緑のブーケがゴロゴロ。
よく見ると、最近オシャレ野菜として目にするようになったロマネスコ。

通常はこぶし大ぐらいの株で売られていますが、
ここでは直径30cmもの塊で売っていました。お化けロマネスコ。
この八百屋さんはいつも規格外?と思われる野菜を安く売っているお店。
育ち過ぎたのでしょうか?
でもこの大きさでなんと180円!はい、即買いしましたとも。

原産はイタリアともドイツとも言われているようですが、
日本で呼ばれているロマネスコという名前は、
イタリア語のBroccolo Romanescoから来ているもの。
90年代にフランスで大規模な栽培が始まり、流通が広がったのだとか。
日本でも全国的に生産しているそうですが、
まだ流通量はあまり多くないようです。

特徴はなんといっても不思議な形。
小さな蕾が巻貝のようにぐるぐると螺旋状になっていて芸術的な美しさ。
それが集まってひとつの株となり、
さらに株が集まってひとつのブーケ状の塊になっています。

株の付き方も、ブロッコリーのように1本の芯から枝が出るというより、
根元からぐるぐると茎が巻き込んで生えていて、
植物というよりちょっと海洋生物のような動物的な印象。
この塊で入手できたからこそ分かる幾何学美です。
部分の構造と全体の構造が同じ形になっている、こういう形状を
幾何学の世界では「フラクタル形状」と呼ぶのだそう。
なんとも神秘的なお野菜です。

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小さな螺旋状の蕾が集まって大きな螺旋状の株になっています

サッと茹でてかじると、味はブロッコリー、でも食感はカリフラワー。
コリコリした歯触りにほのかな甘味を感じます。
癖がなくて食べやすく、煮ても焼いても漬けてもOK。

ポトフにして煮込み過ぎてしまったのですが、
舌で噛み切れるぐらいホロホロと柔らかいのに形はしっかり残っていて、
小さなお子さんやお年寄りでも、形も味も楽しめそうです。
他にも、固めに茹でてサラダにしたり、チーズ焼きにしたり。
ロマネスコ1つで、いつもの食卓が華やかになりました。

ロマネスコのピクルスのレシピはこちら。

市販ドレッシングに漬けるだけ!ロマネスコのピクルス


2018/2/14
葉菜(野菜を味わう!)
「苦いはおいしい」を再発見!サボイキャベツ

先日、フリーマーケットを通ったら見慣れないキャベツが。
ちりめんキャベツと書いてあります。

この野菜が高い時期になんと一玉150円。
「芯ごと6当分とかにザクッと切って
おでんやポトフにするとおいしいですよ」と言われ
ちょうど手作りベーコンも買ったところだったので
ポトフにしようと購入してみました。

調べてみると、正式にはサボイキャベツと言うようです。
フランスのサボイ地方で作られてきたからサボイキャベツ。
まさにちりめんのように
全体に細かいシワが刻まれているのが特徴で
通常のキャベツよりやや小ぶりのかわいらしいサイズ。

ヨーロッパでは身近なキャベツで、
フレンチやイタリアンによく使われるそうで
ロールキャベツなどにするようです。

外側はエメラルドグリーンのような濃い緑色で、
内側の奥まで鮮やかな黄色。
どアップにして見ると、光に透ける葉脈が美しく、
異次元の洞窟のようです。

さっそく芯ごとポトフにしてみました。
舌で噛み切れるぐらいの柔らかさなのに
しっかり歯ごたえがあります。

日本のキャベツよりほろ苦い中にも、
野菜のダシであるベジブロスのような
旨味が感じられる大人な味。
「苦いはおいしい」を再発見した味わいでした。

輸入品の高価なものが多いらしく、
地元産でこの値段で味わえたのがラッキーです。

サボイキャベツと大根のポトフのレシピはこちら。

サボイキャベツと大根のポトフ


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